『毛皮製品は残酷ではない』という意見がありますが、これはデマだと私は思っています。
芸能人やお金持ちが身に付けている、毛皮のコートや毛皮のバッグなどを見て、あなたはどう感じますか?
毛皮に関して「かっこいい」「おしゃれ」「憧れる」などの感想を持つ人もいるかもしれません。
しかし、その商品が動物の皮を剥いで作られたものだと考えてみてください。毛皮を作る過程はとても残酷であり、多くの動物が苦しい思いをしています。
本記事では個人的に犬猫の保護活動をしながらトリミングサロンを経営して7年目、独自でメーカーに問い合わせて動物実験していないメーカーを調査・発信している私が、ファッションにおける「毛皮」の残酷さと、本物の毛皮を使わない「ファーフリー」について詳しく解説していきます。
本記事を読むと、以下のような知識を得られます!
- ファッションにおける毛皮の残酷さについて
- 生きたまま皮を剥がれる理由
- 毛皮産業のリアル
- 毛皮を使わない「ファーフリー」について
結論を言ってしまうと、ファッションにおける毛皮は残酷です。
毛皮製品に対して以下のような考えを持っている人は多いのではないでしょうか?
- 毛皮製品には死んだ動物の毛皮が使われる
- 安楽死してから皮を剥ぐ
しかし実際には、毛皮製品に使われる動物たちは生きたまま皮を剥がされています。
なぜ生きたまま皮を剥がされると言われているかというと「殺して時間が経つと死後硬直により皮を剥がしにくいから」とのこと。
しかし全身の筋肉まで硬直が及ぶには、死んでから最大で12時間もかかるため、この理由で生きたまま皮を剥がされるのはデマではないかとも言われています。
ただ言えるのは、動物たちは毛皮のために残虐極まりない方法で殺されていて、中には死に切れていない状況で毛皮を剥がされる動物たちもいるということです。
毛皮に使用される動物たちは、様々な方法で殺されます。以下は一部の例です。
- 電撃殺法:毛皮業界において一般的に使用され、高電圧の電流を動物の鼻腔や肛門に流して、即死させます。
- ガス殺法:密閉した室内に動物を入れ、一酸化炭素や二酸化硫黄などの有毒ガスを散布し、窒息死させます。
- 打撲殺法:動物の頭部に金属バーなどの器具で殴打して、即死させます。
- 窒息殺法:絞め殺したり、首を絞めて過酷な苦しみの中で死なせます。
これらの殺され方は、動物にとって非常に苦痛なものであり、動物福祉や道徳的観点からも問題視されています。
また、多くの生き物が絶滅の危機にある現在、毛皮を必要とするという理由だけで数多くの動物たちが犠牲になることは、社会的にも環境的にも問題視されています。
どの方法も苦しみ・痛みをともない、動物たちは地獄を味わっています。
ここでは毛皮に使われる動物の種類、動物の殺され方などを紹介します。
またネット上には「毛皮を生きたまま剥がされる」という噂もありますが、その真相についてもお話しします。
毛皮に使われる動物の種類は以下の通りです。
毛皮産業について
ここでは毛皮に使われる動物の種類、動物の殺され方などを紹介します。
またネット上には「毛皮を生きたまま剥がされる」という噂もありますが、その真相についてもお話しします。
毛皮に使われる動物の種類
毛皮に使われる動物の種類は以下の通りです。
ミンク類 |
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フォックス類 |
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キャット類 |
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ラビット類 |
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ラム類 |
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日本の毛皮産業事情について
日本における毛皮産業は戦後にかけて盛んになりました。最も多い時には4,000ほどの毛皮農場があったそうです。
1971年になるとミンクの毛皮輸出量が88万頭分に。うさぎの毛皮も含めると、1975年には年間で1,600万頭分以上の毛皮を輸出していました。
[st-kaiwa8 r]ものすごい数の動物が犠牲になってる…[/st-kaiwa8]2016年に日本の毛皮工場は全てなくなっている
中国で毛皮の生産が増えた1990年代後半、日本での毛皮産業は急速に衰退。2006年にはアメリカミンクが、飼育するのが原則不可である特定外来生物に指定されました。
これがきっかけで北海道にあった毛皮農場も廃業。2006年にはミンク毛皮の海外への輸出もなくなりました。
しかしミンクが特定外来生物に指定されたあとも、新潟県でアメリカミンクを許可なく飼育していた毛皮農場が2か所(佐藤農場と大塚ミンクファーム)ありました。
2012年になると無許可でミンクを飼育していると環境省へ通報され、佐藤農場はすぐに廃業。一方で大塚ミンクファームは、通報された後も無許可で飼育を続け2014年に書類送検されました。
しかし大塚ミンクファームは不起訴処分となり、2015年の4月には環境省の許可を得てミンクの飼育を継続。
その後も違法行為を繰り返していましたが、2015年5月には再度環境省に通報され再び指導されています。
結局、2015年の冬には飼育していたミンクを全て屠殺。一般消費者が大塚ミンクファームに問い合わせると「閉鎖した」という回答があったそうです。
[st-kaiwa2]これにて2016年に日本の毛皮農場は全て無くなりました![/st-kaiwa2]日本は毛皮を海外から大量に輸入している
日本では2006年に毛皮付き衣料品を21,331,530点も輸入しています。
しかし2019年になると毛皮を反対する人が増えたため、2006年に比べると毛皮の輸入量は88.65%も減少しています。
輸入量が減少したとはがいえ、完全になくなったわけではありません。2019年は日本の消費のために約100万頭もの動物たちが犠牲になっています。
[st-kaiwa8 r]オシャレのために動物が犠牲になる必要はない![/st-kaiwa8]毛皮反対!ファーフリーとはなにか?
今「ファーフリー」という言葉が話題になっています。ファーフリーとは毛皮を使わない商品のこと。Twitterでもファッションにおける毛皮の在り方について多くの人が投稿をしています。
[st-kaiwa4]買う人がいる限り、毛皮製品はなくならないよね[/st-kaiwa4]川越での毛皮反対デモ。ファーフリー宣言をしたブランドは増えたが、いまだリアルファーを作り続けてる企業もある。ファッションに動物の犠牲は必要ない。はやく止めて欲しい。そしてリアルファーを買わないで。買ってしまうことによってまた新たな犠牲が生まれることになるから。#毛皮#ファー pic.twitter.com/Ggy6zEqiAd
— カツムラナツコ (@natsukohemming) December 1, 2019
[st-kaiwa7 r]ハイブランドだとしても毛皮使ってたらかっこ悪い![/st-kaiwa7]日本ではいまだにダサくて残酷な毛皮製品着ている人を多く見る。
毛皮製品作る為に生きたまま毛皮剥がされたりしている。毛皮製品は残酷。毛皮製品を買うことで暴力に協力するのはやめてほしいです。
はっきり言って毛皮製品は超ダサくてカッコ悪いです!
— ATSUSHI (@ATSUSHI98003686) January 10, 2022
[st-kaiwa3]毛皮の作られ方知ったら絶対買いたくなくなるよね…[/st-kaiwa3]もう絶対買わない、いらない。
そもそも殺され方になんか意味はなかった。殺されている、それだけの理由で不必要ってわかるじゃない。毛皮の作られ方、知っていますか? 「ファーフリー」という選択 https://t.co/fkS78bjpRr
— せな (@nanaseven99) August 28, 2020
大人気モデルのローラさんは、過去に自身のインスタグラムにて「I don’t wear real fur❤️(私は本物の毛皮を着ない)」と投稿しています。
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毛皮を生産するには多くの動物が犠牲になっています。「ファッションに動物の犠牲はいらない!」という言葉がありますが、まさにその一言に尽きるのではないでしょうか。
ファーフリー(エコファー)という選択をしよう
洋服や小物を購入する際に、モコモコしたファーのデザインが好き!という人ももちろんいるでしょう。
そんな人は本物の毛皮を使っている商品ではなく、フェイクファー(エコファー)を使ったファーフリーの商品を選んでみませんか?
ここではファーフリーのフェイクファー(エコファー)について詳しく紹介していきます♪
フェイクファー(エコファー)の魅力
フェイクファーやエコファーは、合成繊維でできた素材のことです。フェイクファーと似た言葉に「エコファー」というものがあります。
フェイクファーとエコファーは同じ意味を持つ言葉です。フェイクファーの「フェイク(偽物)」という言葉に違和感があることから、最近では「エコファー」と呼ばれることも多くなってきました。
フェイクファー(エコファー)の見た目はリアルファー(本物の毛皮)そっくり!フェイクファー(エコファー)には以下のようなメリットがあります。
- 選べるデザインや色が豊富
- 価格が安い
- 耐久性が高い
リアルファーが選べる色やデザインが少ないのに対して、フェイクファー(エコファー)はデザインや色が豊富です。
また最近のフェイクファー(エコファー)は品質が上がっているため、手触りなどリアルファーに劣りません!
品質は劣りませんが、フェイクファー(エコファー)はリアルファーよりも価格が安いのも魅力的。さらには耐久性も高くお手入れも簡単なので、長く使い続けることができますよ。
[st-kaiwa2]質が良い、安い、耐久性高い…もうリアルファー選ぶ理由なくない?[/st-kaiwa2]フェイクファーを取り扱っているブランド一覧は以下の記事をチェック!
ファーフリーを広めて動物たちの命を救おう!
毛皮製品のために殺される動物たちは、世界でものすごい数います。世界の毛皮による動物の被害数を今すぐ減らすのは大変です。
しかし日本で盛んだった毛皮農場が滅びたように、可能性はゼロではありません。私たちができることは毛皮製品を買わない「ファーフリー」を広めること。
周りの人たちに毛皮の実態を教えて、一人でも多くの人に認知してもらいましょう!
しかし実際には、毛皮製品に使われる動物たちは生きたまま皮を剥がされています。
なぜ生きたまま皮を剥がされると言われているかというと「殺して時間が経つと死後硬直により皮を剥がしにくいから」とのこと。
しかし全身の筋肉まで硬直が及ぶには、死んでから最大で12時間もかかるため、この理由で生きたまま皮を剥がされるのはデマではないかとも言われています。
ただ言えるのは、動物たちは毛皮のために残虐極まりない方法で殺されていて、中には死に切れていない状況で毛皮を剥がされる動物たちもいるということです。